2023年10月15日からスタートしたTBSテレビ日曜劇場「下剋上球児」、ご覧になりましたか?
先生とは、監督とは、信頼とは、家族とは…。
このドラマは、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描く、ドリームヒューマンエンターテイメントです。
12月17日(日)に最終回でした。無事にフィナーレを迎えました!
きょうの #下剋上日誌 6⚾️
— TBS系日曜劇場「下剋上球児」【公式】毎週日曜よる9時! (@gekokujo_kyuji) December 17, 2023
最終回見て頂きありがとうございます!
甲子園まで行くことが出来た #越山高校野球部 🏟️⚾️
改めましてここまで長い間、#下剋上球児 を応援してくださった皆様ありがとうございました!
スタッフ、キャスト一同感謝の気持ちでいっぱいです😌✨#tbs#日曜劇場#鈴木亮平… pic.twitter.com/iPbpgmAN5Q
主演は、鈴木亮平さん。「TOKYO MER~走る緊急救命室~」以来2年ぶりの日曜劇場主演です。
阪神タイガースのレジェンド・鳥谷敬さんが俳優デビューしたということでも、注目を集めました。
このドラマには、原作となった実話があります。
この記事では、「下剋上球児」のモデルとなった原作の実話を徹底解説します。
実話とドラマを比べてみるのも楽しいかも!
実際に知っている人物や高校名などが登場し、テンションがあがりますよ!
下剋上球児の原作は菊地高弘著「下剋上球児」
ドラマ「下剋上球児」の原作は、2019年3月に刊行された菊地高弘さんの著作「下剋上球児~三重県立白山高校、甲子園までのミラクル~」です。
実話の舞台は、10年連続で野球県大会を初戦敗退、超弱小校の三重県立白山高校。
かつては県内で一番対戦したくないと言われた“荒れた高校”が2018年夏、まさかの甲子園出場を果たします。
学校も野球部も、そして地元も大熱狂した、ひと夏の青春ノンフィクションです。
10月スタート日曜劇場「下剋上球児」ドラマ化の原案本が発売中です⚾️
— 久美堂伊勢原店 (@h_isehara) October 5, 2023
10年連続県大会敗退の弱小野球部が甲子園まで勝ち進んだミラクル✨
ドラマとご一緒にぜひ😊#下剋上球児#菊地高弘#カンゼン#鈴木亮平 pic.twitter.com/iIkr5M7oFx
下剋上球児は三重県立白山高校がモデル校
舞台は、県大会初戦敗退常連校の三重県立白山高校。
人口約1万1000人の過疎地、津市白山町に学校はあります。
山奥の小規模校で、全日制の課程に、普通科、情報コミュニケーション科を設置。定員割れが続き、2次、3次募集があるほど。志望校の受験に落ちた自信のない生徒が集まる底辺校でした。
野球部は、三重大会で10年も連続して初戦敗退ということですので、本当に弱いです。
そんな全く無名の学校が、今から5年前の2018年夏、県大会ノーシードから優勝し、甲子園第100回の記念大会に出場を果たしました。
かつては県内で一番対戦したくないと言われた“荒れた高校”が強豪校を倒してのまさかの甲子園切符!
本日は三重県、白山高校。
— ⚾︎高校野球強豪校トラベラー⚾︎ (@MainGate_Travel) May 31, 2020
「日本一の下克上」を果たし、甲子園を大いに盛り上げた2年前の夏。
かつては、10年連続県大会初戦敗退を経験した事もあるだけに、結果のコントラストが鮮烈です。
部員不足に悩んだのはもう昔の話。
東拓司監督の情熱の指導が、
さらなる下克上を目論みます!#白山 pic.twitter.com/STC7UVqMhj
学校も野球部も、そして地元も大熱狂した、ひと夏の青春ノンフィクションです。
下剋上球児のネタバレあらすじを徹底解説
三重県の高校野球は、春夏通じて27回の甲子園出場歴を誇る三重高校を筆頭に強豪がそろいます。
阪神タイガースの西勇輝選手、中日ドラゴンズの岡林勇希選手らプロを輩出した菰野高校、いなべ総合学園、津商業高校、津田学園など、私立、公立問わず、さまざまな高校が上位に進出します。
2019年3月に刊行された菊地高弘さんの原作「下剋上球児~三重県立白山高校、甲子園までのミラクル~」のあらすじを紐解いていきます。
なぜ白山高校が甲子園に出られたのか?監督は東拓司さん
著者の菊地高弘さんは、そんな強豪校を相手に「なぜ白山高校が甲子園に出られたのか?」という単純な興味から取材を始めたといいます。
白山高校の監督・東拓司さんに尋ねると「なんで出られたんやと思います?」と逆質問を受ける始末。
白山高校の内情には惹かれていく魅力があったのかもしれませんね。
東拓司さんは、高校時代、甲子園には出られず、卒業後は大阪体育大に進学、2学年上には後にドラフト1位で読売ジャイアンツに進む上原浩治さんがいました。4年次にはレギュラーとして全日本大学選手権にも出場しています。その後、6年間の教員採用試験の受験期を経て、上野高校に赴任した後に、白山高校に着任したのでした。
雑草だらけのグラウンドで、たったひとりの野球部員からのスタート。問題児だらけの集団。県大会は2007年から10年も連続で初戦敗退。
そんな中でも白山高校は、強豪校に胸を貸してもらい、試合を重ねるうちに少しずつ力をつけていきます。
実話:三重県大会での戦いぶり
2016年秋、白山高校は、その年の甲子園に春夏連続出場していた強豪・いなべ総合学園に敗れはしたものの、大善戦しました。相手の監督からの一言「キミたち、ええチームやな。これからきっと強くなるよ!」この言葉が選手たちの大きな自信になり、躍進につながります。
翌2017年夏、なんと11年ぶりとなる夏の三重大会の白星をあげました。勝って流れる校歌に感涙にむせぶ関係者もいました。
その後、岡林兄弟(兄・飛翔はその年秋のドラフト会議で広島カープから育成1位指名、弟・勇希は中日ドラゴンズで2022年ベストナイン、ゴールデングラブ賞、最多安打)擁する菰野高校と対戦し、3-6で敗戦。甲子園常連校との力差を感じながらも、選手は手応えを持ちました。
その年の秋には、翌春のセンバツ甲子園行きが濃厚となっていた三重高校に練習試合で3-4サヨナラ負け。接戦を戦った三重高校はセンバツ大会で快進撃を見せ、ベスト4に進出しました。
この三重高校の健闘により、白山高校の選手は「自分たちはセンバツベスト4のチーム相手に互角に戦えた」という自信を持ちます。
監督が自ら生徒や周りの中学生に入部を呼びかけたところ、少しずつ部員数は増加しました。
地域の人たちの応援を受けながら着々と成長する白山高校。
ついに2018年、白山高校は、3回戦で当時2年生だった岡林勇希選手(現中日ドラゴンズ)を擁する強豪シード校の菰野高校に1点差でリベンジします。準々決勝、準決勝はともに最終回に1点差に詰め寄られる展開で「ハラハラドキドキ」の連続も、逃げ切りで勝利。
そして、決勝戦の相手は、甲子園出場歴のある名門・松阪商業高校。
白山高校は序盤から試合を優位に進め、危なげない試合運びで、8-2で勝利しました。ついに、初の甲子園への切符を掴みとった瞬間、あふれんばかりの歓声と拍手がわき起こりました。
ここまでの道のりは決して平たんではなく、ことあるごとに問題を起こす生徒、複雑な事情を抱え悩む生徒、地域の住民との関係、さまざまな苦難に翻弄されながらも、白山高校は乗り越え、見事栄光を掴んだのでした。
実話:甲子園での戦いぶり
三重代表・白山高校の甲子園初戦の相手は、西愛知代表の愛工大名電高校でした。OBに工藤公康さん、山﨑武司さん、イチローさん、その名を知らない野球ファンはいないであろう名門です。
地元からは、2000人がバス50台に分乗して大応援に駆けつけました。2018年8月11日プレイボール。「30点差で負けたらどうしよう」そんな不安もよぎった対戦は、初回から3失点。劣勢の中でもスタンドは白山高校に大きな拍手と歓声を送りました。
「一生覚えとけよ。こんだけの人が、お前らを応援してくれてんだぞ」
東監督は、選手たちにそう声をかけました。
愛工大名電高校に0-10。白山高校の甲子園は、あっけなく終わりました。
東監督は語ります。「周りの人を喜ばせて、高校野球には地域全体を巻き込む力があるんや、と感じました。我慢して強くなって、こんな田舎の高校でも甲子園に出ることができた。こんなにも多くの人を笑顔にする・・神様が『こういうチームも1つは出しとかな』と思って、甲子園に出さしてくれたんですかねぇ」
下剋上球児の原作の人気と評価
下剋上球児は野球書店大賞を受賞
「野球書店」という野球書籍の発売情報を発信しているサイトがあります。
そこでは、2018年から毎年、店主がその年に読んだ野球本の中で一番面白かった一冊を紹介し、「野球書店大賞」として表彰しています。野球ファン、野球本に興味がある人にはぜひ注目していただきたい賞です。
2019年には、「下剋上球児」が最も面白く、感動を与えた作品として、「野球書店大賞」に選ばれました。受賞は「文句なし」と評価され、「映画化はもちろん、ドラマ化、漫画化の話が聞こえてこないのが不思議なくらいの、2019年に読んだ野球本で一番面白かった作品」と大絶賛されました。
今回、ついにドラマ化されてうれしいですね!
2019年野球書店大賞、#菊地高弘 氏の『#下剋上球児』が #鈴木亮平 主演でTBSでドラマ化決定!
— 野球書店 (@BBBooksMaster) August 5, 2023
この本、本当に面白いのでまだの方はぜひ!https://t.co/VirGh9IJMw
下剋上球児のレビュー
アマゾンのレビューには、さまざまな声が寄せられています。
・とても感動しました。自分の子供にもこういう体験をして欲しいと思います。
・良質のノンフィクションです。筆者の主観に走らず、取材に基づいた事実が淡々と書かれていて好感が持てました。
・ハマりました。読ませてくれました。爽やかで素晴らしい読後感をくれることうけあいです。
・読み終わった後にとても晴れやかな気分になる、そんな一冊でした。
引用元:amazon.co.jp
原作の実話とドラマは違う?
ドラマ「下剋上球児」は、原作にインスピレーションを受けて企画されました。
登場する人物をはじめ、高校名、団体名、あらすじもすべてフィクションになります。
三重県立越山高校に赴任した社会科教員・南雲脩司(鈴木亮平さん)が大学に32歳で再入学。紆余曲折を経て高校教師になった後、廃部寸前の野球部の顧問になり、生活が一変し・・というストーリーです。
原作では、野球に情熱を燃やす監督と、苦悩を乗り越える生徒たちの成長、地域住民とのかかわりを味わい深く描いていました。ドラマにもしっかりと反映されることでしょう。
実話の白山高校は、夏の三重県大会で見事優勝し、甲子園に出場するも、初戦で愛知県の愛工大名電高校と対戦し、惜しくも0-10で敗れてしまいました。
しかし、それまでは部員不足に悩んだのが嘘のように、甲子園出場の翌年には30人もの入部があったそうです。
ドラマの展開を予想します。
①原作の実話をもとに、荒れていた弱小の高校野球部が日々努力を重ね、県大会に優勝、見事に甲子園出場を果たし、ハッピーエンド!
憧れの聖地での勝利は次代へ持ち越し、熱い思いを後輩に受け継ぐ形で描かれます。ドラマチックで感動的ですね。
あるいは。。
②原作を元にしているとはいえ、オリジナルストーリーですので、甲子園で歓喜の優勝!
たくさんの試練を乗り越え、努力が報われるのはすがすがしいですね。夢や希望を失わないことの大切さを教えてくれます。応援する地元の人たちの盛り上がり、登場人物同士の支え合いにも注目したいです。
教え子から、プロ野球選手が誕生!なんてストーリーもワクワクします。
原作は文章ですが、ドラマでは臨場感たっぷりの迫力ある映像で楽しむことができます。
ドラマの展開、結末はどうなるのか、ほんとうに楽しみですね!
まとめ
2023年10月からスタートしたTBSテレビ日曜劇場「下剋上球児」の原作について紹介しました。
菊地高弘さん著「下剋上球児~三重県立白山高校、甲子園までのミラクル~」です。
高校野球という青春スポーツを題材に、監督の苦悩、少年たちの成長や友情、家族愛、地域との触れ合いが余すところなく描かれています。
実話では、白山高校は夏の三重県大会で見事優勝し甲子園に出場するも、初戦で惜しくも敗れてしまいます。
ドラマは、「アンナチュラル」や「最愛」をはじめ、多くのTBSドラマを制作してきた新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督が脚本を担当します。
原作にインスピレーションを受けて企画されたとのことですので、ストーリー展開、結末はどうなるのか、とても楽しみです。
ドラマ最終回では、県大会優勝!見事甲子園初出場を果たしました!感動すぎて泣きました(´;ω;`)
原作には、ドラマだけでは味わえない原作ならではの世界観がたくさんあります。
原作とドラマの両方をぜひ見比べて、楽しんでみてください!
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